パチンコのCR機が撤去されてP機に変わった理由は?

パチンコでは昔から長年設置されていた「CR機」がホールから撤去され、全て「P機」へと変わりました。

スロットでは5号機が6号機に変わったのと同じように、パチンコにも規制により多くの名機が撤去されることになりました。

ではそんなCR機がP機へと変わっていった理由、何が大きく違うのかを詳しく歴史から見ていきましょう。

年々厳しくなっているようにも見えますが、どのように変化していっているのでしょうか?

CR機の意味・特徴・歴史


CR機が設置された始めたのは1992年のことで、スロットで言えば4号機が設置され始めた頃と同じ時期からなのでかなりの歴史がありますね。

CRとはCARD READER(カードリーダー)の略が主流として言われていますが、実際はハッキリしていないようです。

今の時代ではどんな紙幣もサンドに入り、精算したい場合はICカードやICコインが出てきていつでも精算できる形ですね。

当時はもちろんそんなシステムはなく、このCR機の登場でようやく店内で販売されるプリペイドカードに対応したと言われています。

札をわざわざ入れずに券売機でプリペイドカードを買えば良いのですが、両替機と同じく席を離れないといけない、行列も出来ていたことからあまり評判は良くなかったようです。

もう今ではカードリーダーの意味もありませんが、長い間型式としてCRの表記がされていました。

因みにこのようなCR機を積極的に流行らせようとした理由には、ゴトや不正、ホール側からの脱税を防ぐために徐々に導入が促されていたようです。

現金機の場合は特にホールが売上をごまかすことがあったため、このように時代が進むにつれデータにより管理されてきたということですね。

P機が登場した時期・理由


そんなCR機、長年ずっと型式にも記載されていましたが、それが2018年のP機登場により変わってきました。

30年ほど続いたCR機が2018年の2月以降に検定を通過した台は全てP機にかわることになっています。

そして2022年1月にはスロット5号機の完全撤去と同じくして、全てのCR機は撤去されており、現在では全てP機に統一されていますね。

大きな変更の理由は、「射幸心(ギャンブル性)を抑えて健全な遊技にする」ための規制の影響であり、主に出玉面での制限がされた台がP機です。

因みにPはパチンコ、パーソナルシステムなど様々な意味が憶測されていますが、正確な意味は分かっていません。

大きな変更点は、1回の大当たりで16R最大が10R、2400玉が1500玉まで減らされることになったことですね。

P機として登場した初代パチンコは、2018年2月に導入されたSANKYOの「Pフィーバー革命機ヴァルヴレイヴW」で設定付きのパチンコでした。

新たな基準でいい試みでしたが、残念ながらスロットと同じような6段階設定のパチンコは、今はほとんど無くなってしまいました。

CR機の代表的なスペック

CR大海物語4
大当り確率 1/319.6
高確率時 1/36.4
ラウンド数 2R/12R/15R×9C
確変突入率 55%
電サポ回数 100回転
大当り出玉 約1400玉or約1750玉

いつの時代もホールにあり続ける海物語シリーズ、CR大海物語4は2017年に導入されたミドルスペックですね。

まだCR機ですので、大当たりは12Ror15Rが採用されており、15Rの場合は一箱しっかり出玉があるスペックでした。

当時サイトや機種情報では大当たり出玉は基本的に「差玉」で記載されていることがほとんどです。

ですがP機になり、記載もなぜか「払い出し」になっていますが、実際にはかなり減っていることが分かります。

基本的にCR機のMAXタイプ・ミドルタイプの機種では、15Rや16Rの大当たりでは払い出し1800~2000、実際の獲得が1700~1800玉などが主流でしたね。

1回の大当たりでしっかり一箱パンパンになるイメージです。

P機の代表的なスペック

P大海物語4スペシャル
大当り確率 1/319.6
高確率時 1/39.7
ラウンド数 10R×10C
確変突入率 52%
電サポ回数 100or120回転
遊タイム 低確率950回転で350回転の時短
大当り出玉 約1500玉(払い出し)

同じ海物語シリーズで見ていきますが、大当たりは10Rになり、出玉が払い出しで1500玉となっているので、実際には1350玉くらいになります。

1箱が綺麗にパンパンにはなりませんし、やはり400玉近く減ることからかなり出玉感が少なくなった印象もありますね。

遊タイムが搭載されているとはいえ、大当たりの確率自体は変わらず出玉が減らされているので、客からするとダラダラしたイメージもあるかもしれません。

トータルで考えるとそこまで損するスペックではなく、電サポが120回も増えるパターンもあり、遊タイムもあるのですが当時を知っている人からするとキツいかもしれません。

それでも枚数がかなり減ったジャグラーですらあまり気にせずお客さんはついているので、多少の規制はそこまで影響ないのかもしれません。

そしてP機に入れ替わるときまではかなり嘆かれていた状況が、実は2020年くらいから大きく変わってきました。

1回の出玉が減るなら連チャンさせれば良い?

P大工の源さん 超韋駄天
大当り確率 1/319.13
高確率時 1/2.06
ラウンド数 3R/6R/9R×10C
大当り出玉 約330or660or990玉

P機に変わってから大当たりのラウンド数が減り、1回の出玉は減ってしまったのですが、それを逆手に取ったスペックが次々と誕生したのです。

普通の確変機とは異なる2種類の当たりを搭載した1種2種混合タイプが増えて、小さな当たりを高速で連チャンさせる機種も次々に出てきました。

代表的な大工の源さんは、通常時の大当たりで60%のチャレンジに成功することで93%の超源RUSHに入ります。

この変動が非常に早く、3R~9Rの大当たりがどんどん連チャンすることで1時間あたりの出玉はこれまでのCR機よりも早いほどです。

出玉を抑えるために作られた規制なのですが、結局今では全然それも無かったかのようにP機の爆発力は凄まじいものとなっていますね。

また2022年以降もスマートパチンコなどの普及により仕様が大きく変わり規制も入るでしょうが、現状ではかなりパチンコもユーザーが多い印象があります。

規制とそれを越えた機種の繰り返し


パチンコやスロットは年々ホール数、人口が減ってきていますが様々なルールの縛りが増えてきたから減っていることも間違いないでしょう。

今すべての規制を解禁して、パチンコのMAXタイプ・スロットの4号機くらいが戻ってくるとすれば間違いなくユーザーは増えるでしょうからね。

ですがそれは許されないことですし、少しでも規制をくぐり抜けた機種が開発され流行ると、またそれを規制する動きがあります。

ユーザーとしてはメーカー・ホールのルールは絶対ですし、今ある機種の中で遊ばないといけません。

それでも楽しめる機種はどんどん増えてきていますし、勝ちを目指す目線でも意外と戦える状況が続いている印象ですね。

またスマートパチンコ・スマートスロットのスペック次第で状況が変わるので、今後もパチンコの仕組みは注目して楽しいんでいきましょう。